2025.11.12
Instagram運用において、「自社発信だけでは投稿ネタが足りない」「ユーザーとの関係をもっと強化したい」と感じる企業は少なくありません。
そんな中で注目されているのが、再投稿(リポスト)機能です。
かつては外部アプリを使わなければできなかったInstagramのリポストですが、2025年8月頃にInstagram公式でも「再投稿機能(Repost)」が実装され、企業アカウントの運用にも変化が生まれています。
本記事では、Instagramの再投稿のやり方や仕組み、企業アカウントでの活用法などを分かりやすく解説します。
Instagramの再投稿(リポスト)機能とは

Instagramの「再投稿(リポスト)」とは、他ユーザーの投稿を自分のプロフィール上で共有できる機能です。
再投稿できるのは、公開アカウントの投稿のみになります。
再投稿されたコンテンツは、プロフィール上部に設けられた「再投稿(Reposts)」専用タブに一覧表示されます。
メイングリッド(通常投稿一覧)やリールタブとは独立しており、再投稿だけを集約できる仕様です。
フィード全体のデザインやブランドトーンを維持したまま、他ユーザーのコンテンツを自社アカウント上に残せるようになりました。
従来のシェア方法との違い
もともと他ユーザーの投稿は、投稿に表示されている紙飛行機アイコン→「ストーリーズに追加」をタップすることで、ストーリーズでシェアすることが可能でした。
しかしこのシェア方法の場合は、ハイライトに残さない限り、表示期間が24時間限定でした。
また、公式の再投稿機能ができる前に利用されていた外部アプリによるリポストだと、メイングリッドに永続的に表示されるものの、余計なデザインが追加されたり、そもそも外部アプリをDL・操作する手間がかかったりと課題もありました。
一方で新しい公式の再投稿機能は、メイングリッドには表示されないものの、世界観を保ちつつ他ユーザーの投稿を拡散することが可能になりました。
フィードのデザインを壊さずワンタップでUGCを活用できる点が、従来のシェア方法との最大の違いです。
企業アカウントにおける再投稿のメリット

企業アカウントでは特に積極的に「再投稿」を活用することをおすすめします。
その理由は以下のとおりです。
投稿のリーチを増やせる
再投稿した投稿は、プロフィールの再投稿タブに表示されるだけでなく、フォロワーのフィードに「おすすめ」として表示される可能性があります。
企業やブランドに対するポジティブな投稿を再投稿することで、ブランディングにつながります。
また、逆も同様で、他のユーザーに再投稿されるような有益なコンテンツを作成することで、リーチを拡大できる可能性があります。
UGC(ユーザー投稿)を安全に紹介できる
再投稿タブでは、元の投稿者のクレジット(ユーザーネーム・リンク)が自動で付与されます。
外部ツールを使うと元の投稿を一部トリミングしたり、カルーセル投稿の一部しか使用しなかったりと、無断転載やトラブルにつながってしまう恐れがありますが、公式の再投稿機能の場合はこれらのリスクがなく、著作権面でも安心してUGCを共有できます。
世界観を崩さずコンテンツを増やせる
投稿や検索からプロフィールに訪れたユーザーが最初に目にするのはプロフィール(メイングリッド)です。
投稿の表紙・カバー画像のデザイン(色味やトーンなど)の一貫性を保つことが重要なので、素材や内容によっては「投稿したいけど見栄えが悪くなるから投稿できない」というジレンマもあるでしょう・
その点、再投稿を活用すれば世界観を壊さずコンテンツをストックできます。
フォロワーの投稿を活かしてコミュニティ形成できる
再投稿タブを上手に活用すると、「ブランドとフォロワーが共に作るページ」を演出できます。
ユーザー側も「自分の投稿が公式に紹介された」と感じ、アカウントに対する好感度・親密度アップやファン化につながります。
再投稿(リポスト)の具体的なやり方

Instagramで再投稿を行う手順は非常にシンプルです。
ステップ1. 投稿下の「リピート」マークをタップ
再投稿したい投稿に表示されるリピートマーク(🔁)※をタップするだけで、再投稿が完了します。
※フィード投稿では画像の下、リール投稿では右下にあるコメント(吹き出しマーク)とシェア(紙飛行機マーク)の間にあります。非公開アカウントや再投稿を許可していないアカウントの投稿には表示されません。
再投稿を行っても相手に直接的な通知が届くことはありませんが、投稿の左下に小さくアイコン+再投稿マークが表示されるようになります。
間違えてタップした場合は、もう一度タップするだけで取り消せます。
ステップ2. コメントを追加(任意)
再投稿マークをタップした後に、投稿の左下に自分のプロフィールアイコンと吹き出し入力欄が表示されます。
入力欄をタップすると、その投稿に対して
・自分のコメント
・絵文字
・他アカウントのメンション(@ユーザー名)
などを追加できます。
このコメントは、その投稿を見た全ユーザーに表示されるため、企業アカウントでは「紹介文」や「感謝コメント」を記入する場所として活用するのがおすすめです。
ステップ3. プロフィール上の「再投稿タブ」で確認
再投稿が完了すると、プロフィール上部にある「再投稿(Reposts)」タブ※にその投稿が追加されます。
※リール専用タブの右隣に表示されているリピートマークのタブです。
このタブには、過去に再投稿したすべての投稿が一覧表示されます。
削除したい場合は、再投稿を解除したい投稿をタップして再度リピートマークをタップするか、再投稿を解除したい投稿を長押しして「再投稿を削除」を選択するだけでOKです。
自分の投稿を再投稿されたくない場合は?

便利な再投稿機能ですが、企業アカウントの場合はブランドイメージの管理や誤解を防ぐために、「自分の投稿は他のユーザーに再投稿されたくない」というケースもあるでしょう。
他ユーザーによる再投稿を制限したい場合は、以下の手順で設定をオフにできます。
1.自分のプロフィール右上の「≡(メニュー)」をタップ
2.「共有と再利用」をタップ
3.「他の人があなたの投稿を再投稿できるようにする」の「投稿とリール動画の再投稿」をオフにする
この操作を行うことで、再投稿ボタン(リピートマーク)があなたの投稿に表示されなくなります。
企業アカウントにおける再投稿(リポスト)の活用例
再投稿タブは、単なる“紹介欄”ではなく、運用設計次第で成果を生む強力なマーケティング資産になります。
ここでは、企業が成果を上げやすい3つの活用パターンをご紹介します。
「UGCギャラリー」として活用

企業やブランドに関するユーザー投稿を再投稿しておけば、新規ユーザーがプロフィールに訪れた際に信頼度をアップできます。
特に美容・アパレル・飲食業界などでは、顧客が投稿した写真やレビューを「再投稿タブ」にまとめておくことで、“リアルな顧客の声”を見える化できます。
企業がハッシュタグキャンペーンやフォトコンテストを行う際に、優秀投稿を再投稿タブにまとめてギャラリー化するなどの使い方もできそうですね。
コラボ・PR事例のアーカイブとして活用
企業間コラボやインフルエンサー施策の投稿を再投稿タブに保存しておけば、「どんな企業・人とコラボしているか」を一目で伝えられます。
・展示会やイベントでの共同出展の様子
・PR施策を担当したクリエイターの投稿
・メディア掲載・受賞投稿
などを再投稿タブに集約しておくことで、メイン投稿は世界観を大切にしたブランディング、再投稿タブは実績紹介、のような役割分担ができます。
スタッフ・パートナー投稿のまとめ
社内スタッフや店舗ごとのアカウントがある場合、その投稿をお互いのアカウントで再投稿しあうことで、全体のリーチ拡大を目指せます。
また、採用アカウントやサービスブランドアカウントでは特に有効で、「ブランドの裏側」や「人を感じる発信」が増えるほど、ユーザーとの心理的距離が縮まるでしょう。
企業アカウントで再投稿を行う際の注意点

便利な機能ですが、他ユーザーの投稿を扱う以上、著作権・マナー・ブランド整合性などの注意が必要です。
企業アカウントでは、次のポイントを押さえて安全に活用しましょう。
投稿者の同意を得る
再投稿はInstagram公式機能として投稿者のクレジットが自動で表示されますが、念のためDMやコメントで一言了承を得ておくと安心です。
特に一般ユーザーの投稿(UGC)を扱う場合は、
「素敵なお写真を再投稿させていただいてもよろしいでしょうか?」
という確認を入れることで、トラブルを未然に防げます。
ブランドイメージと一致しているか確認する
UGCの中には、投稿内容や商品の使い方・写り方がブランドガイドラインと異なるケースや、ネガティブな内容が含まれるケースもあります。
再投稿前に、
・写真や動画の内容
・他社製品の映り込み
・キャプションの内容
・投稿者のプロフィールや他投稿
などをチェックし、ブランドトーンに合致しているか確認しましょう。
過度な再投稿は控える
再投稿はブランドへの信頼や共感を広げる有効な手段ですが、数が多ければ良いというものではありません。
頻繁に追加してしまうと、見る側は「どれを見ればいいのか分からない」「すべて同じように見えて印象に残らない」と感じてしまいます。
そこで大切なのは、“選ばれた投稿だけを再投稿する”という姿勢。
たとえば次のような投稿を中心にピックアップしましょう。
・ブランドの価値をよく伝えている投稿
・写真・動画のクオリティが高い投稿
・他のユーザーにも参考になるリアルな体験投稿
このように「再投稿する価値のある投稿」を厳選して紹介することで、再投稿タブが適切に機能します。
まとめ|再投稿タブを“共創の場”として活用しよう

Instagramの再投稿(リポスト)は企業アカウントにとって、単に「他人の投稿をシェアできる機能」ではありません。
・世界観を崩さずにUGCを活用できる
・信頼性の高い第三者の声を公式に紹介できる
・コラボやPR事例を可視化し、ブランドの実績を整理できる
・ファンとの関係性を深め、共感の輪を広げられる
といった効果を持つ、まさに“共創のハブ”です。
日々の運用の中で上手に取り入れ、企業・ブランドの世界観とコミュニティ、信頼感をより強固なものにしていきましょう。
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