2025.08.12

Webマーケティングの世界には専門用語が多く、特に広告の分野は複雑ですよね。
何から学べばいいか分からない…と感じている企業の担当者様も多いのではないでしょうか。

「今さら聞けないけど…SNS広告ってどんな仕組み?」
「Web広告って色々あるけど、リスティング広告と何が違うの?」
「そもそも、うちの会社にSNS広告は必要なんだろうか…」

今回は、このような疑問を持つ企業担当者さまへ向けて、SNS広告の基本から媒体ごとの特徴、他の広告との違い、最新の活用トレンド、成果を出すためのポイントまでを一気に解説します。

SNS広告とは

SNS広告(Social Network Service Advertising)とは、InstagramやTikTok、X(旧Twitter)、Facebook、LINE、YouTubeなどのSNSプラットフォーム上に配信できる広告のこと。

ユーザーが普段見ているタイムラインやストーリーズ、動画フィードなどに自然に表示されるため、テレビCMやリスティング広告と異なり、「共感」や「拡散」を狙えるのが最大の特徴です。

まだあなたの会社や商品を知らない人(潜在層)にもアプローチしやすいでしょう。

スマホ普及とSNS利用率の上昇により、ここ数年でSNS広告の活用が一気に加速しています。
総務省の2025年の調査によると、SNSの利用率は全年代で「LINE」91.1%、「YouTube」80.8%、「Instagram」52.6%、「X(旧Twitter)」43.3%、「TikTok」33.2%、「Facebook」26.8%。
また、「テレビ視聴」よりも「インターネット利用」の平均利用時間のほうが長い結果に。

認知から購買まで一気通貫で狙えるマーケティング手法として、多くの業界・企業に活用されています。

リスティング広告との違い

リスティング広告とは、GoogleやYahoo! JAPANなどの検索エンジン上で特定のキーワードを検索した際、検索結果の上部に「広告」として表示されるテキスト広告を指します。

「SNS広告」も「リスティング広告」も、同じWeb広告であり、ユーザーの反応をみながら広告内容や配信方法をリアルタイムで調整していく「運用型広告」ですが、簡単に言うと次のような違いがあります。

  • SNS広告 = 「未来のお客様候補」を育てる”攻め”の広告
  • リスティング広告 = 「今すぐ客」を獲得できる”待ち”の広告
SNS広告リスティング広告
内容ユーザーが何かを検索していなくても、SNSを眺めている時に、興味や関心に合わせて表示されるユーザーが何かを検索した時に、その検索キーワードに連動して表示される
主な目的ブランディング、認知度アップコンバージョン
ターゲット明確な目的や悩み(ニーズ)を持って情報を探している顕在層まだ明確なニーズはないけれど、将来的に顧客になる可能性のある潜在層

SNS広告の種類

ひと言で「SNS広告」といっても、配信先やフォーマットによってさまざまな種類に分けられます。

SNS広告の代表的な配信媒体と特徴

各SNS媒体によって、ユーザー層・広告フォーマット・相性の良い商材が異なります。

媒体主なユーザー層特徴向いている商材
Instagram20〜40代女性中心美しい画像や短尺動画によるビジュアル訴求が得意美容、アパレル、飲食、旅行、ライフスタイル
TikTok10〜30代の男女エンタメ性が高く広告感が薄い、動画で没入感を演出若年層向け商材、教育、アパレル、コスメ、アプリ、音楽
X(旧Twitter)20〜40代の男女拡散力とリアルタイム性が強み、トレンドやイベントと連動新商品リリース、キャンペーン告知、イベント集客、IT、ニュース、採用
YouTube全世代動画で深い情報(商品の使い方や効果、ストーリーなど)を伝えられる、ユーザーの興味関心に強いアプリ、化粧品、教育、ビジネス、車など
Facebook30〜50代、ビジネス層BtoB向け、実名登録でデータが正確コンサル、不動産、金融、医療、セミナー集客
LINE全世代日本最大級の利用者数、開封率の高さが強み通販サイト、地域密着型の店舗(飲食店、美容室など)、BtoC全般、キャンペーン案内

SNS広告のフォーマット

SNS広告は媒体ごとに様々なフォーマットがあり、商材や目的に応じて使い分けが可能です。

広告タイプ説明主な対応媒体
画像広告写真1枚+テキストで構成された基本形Instagram、Facebook、Xなど
動画広告5秒〜30秒程度の縦型・横型動画TikTok、Instagram、YouTubeなど
ストーリーズ広告縦型の全画面で表示、没入感が高いInstagram、Facebook、TikTokなど
カルーセル広告複数枚の画像や動画をスワイプで表示Instagram、Facebook、Xなど
ショッピング広告商品への直接リンク付きで、EC連携に最適Instagram、Facebook、TikTokなど

SNS広告の5つのメリット

では、なぜ今多くの企業がこのSNS広告に注目しているのでしょうか?
具体的なメリットや期待できる効果を5つご紹介します。

潜在層にアプローチできる

SNS広告は潜在顧客へのタッチポイントを大幅に増やせるので、テレビCMのような効果をより安価に実現可能です。

リスティング広告では、あなたの会社や商品の名前、あるいは関連キーワードで検索してくれる人にしかアプローチできません。
しかしSNS広告なら、検索という行動を起こさない大多数の潜在層〜準潜在層に対して、「こんな面白い商品があったんだ!」という新たな発見や出会いを提供し、新たな顧客を生み出すことができます。

注意点は、「今すぐ客」の獲得効率は低い場合があるということ。

SNS広告は、あくまで「未来のお客様候補」にアプローチするのが得意な広告です。
「パソコンが壊れたから今すぐ修理業者を探したい」といった緊急性の高いニーズを持つ人には、SNS広告よりもリスティング広告の方が効率的にアプローチできる可能性があります。

高精度なターゲティングが可能

SNSならではのユーザーデータに基づいたピンポイント配信が可能です。

各SNSは、ユーザーが自ら登録した年齢・性別・地域といった情報に加え、日々の投稿や「いいね」、フォローしているアカウントなど、膨大な「興味・関心」データを持っています。

SNS広告ではこれらのデータを活用し、

「大阪市在住で、美容に興味がある30代女性」
「最近結婚した人で、インテリアに関心がある人」
「特定の競合アカウントをフォローしている人」

といったように、驚くほど細かくターゲットを絞り込んで広告を配信できます。

関心の高い人にだけアプローチできるので、無駄な広告費が発生しにくく、CPA(獲得単価)も抑えて効率よく配信できます。

「広告っぽくない」自然な表示ができる

SNS広告は、友達やフォローしているアカウントの投稿の間に、自然に溶け込むように表示されます。
そのため、「広告だ!」という押しつけがましさが少なく、ユーザーにコンテンツの一つとして受け入れられやすいのが大きなメリットです。

広告が“コンテンツ化”できるため、ユーザーの共感を得やすく、保存・シェア・コメントなどのエンゲージメントが自然に発生します。
ブランドファン育成にも有効です。

ユーザーによる二次拡散効果がある

配信した広告がユーザーの共感を呼び、「これは面白い!」「みんなに教えたい!」と思ってもらえれば、「いいね」や「シェア(リツイート)」によって、広告費をかけずに情報がさらに拡散していく可能性があります。
これは他のWeb広告にはない、SNS広告ならではの大きな魅力です。

少額でテストしながら改善できる

SNS広告はテレビCMや新聞広告と違い、少額の予算(1日数百円〜)でもスタートできるので、リスクを抑えて始められます。
配信結果(クリック数、表示回数など)がリアルタイムでデータとして蓄積されるため、「どの広告の反応が良いか」をすぐに見極め、仮説検証→改善していくことが可能です。

広告は設定から即日配信OK!
即効性と柔軟性に優れているため、リアルタイムな情報拡散や、イベント・キャンペーン時にも強いです。

少額で始められる一方で、本格的に成果を追求するには戦略的な予算設計が不可欠です。

詳しくは下記の記事を合わせてご覧ください。
【関連記事】
SNS広告の費用はいくら?媒体別の相場や課金方式、成功のポイントを徹底解説

SNS広告を始めるための3ステップ

「なんだか難しそう…」と感じるかもしれませんが、SNS広告を始めるまでの基本的な流れは非常にシンプルです。

STEP1. 目的とターゲットを明確にする

全ての土台となる、最も重要なステップです。
「誰に」「何を伝えて」「どうなってほしいのか」を具体的に決めましょう。

  • NG例: とにかく売上を上げたい
  • OK例: 大阪市在住の20代後半の女性に、新作のオーガニックコスメの魅力を伝え、ECサイトでトライアルセットを購入してほしい

ここまで具体的にすることで、どのSNSを選ぶべきか、どんな広告を作るべきかが見えてきます。

STEP2. 広告アカウントを開設する

目的が決まったら、配信したいSNSの広告管理ツール(例:Facebook広告マネージャなど)から広告アカウントを作成します。
多くの場合、個人アカウントや企業のFacebookページがあれば、画面の指示に従っていくだけで簡単に開設できます。

その後、クレジットカードなどの支払い情報を登録します。

STEP3. 広告クリエイティブを作成し、配信設定を行う

最後に、広告として配信したい画像や動画、テキストを用意します。
そして、STEP1で決めたターゲットや予算、配信したい期間などを管理画面で設定すれば、審査後に配信がスタートします。

効果を持続させるためには「配信して放置」ではなく、定期的に新しい画像や動画、テキストといった広告クリエイティブを用意し、差し替えていくことをおすすめします。

ユーザーはSNS上で毎日大量の情報に触れているため、同じ広告を何度も見せられると飽きてしまい、効果が徐々に落ちていきます(これを「広告疲れ」や「クリエイティブ疲弊」「摩耗」などと呼びます)。
SNS広告は、クリエイティブ(広告素材)を継続的に作る手間とコストがかかることを理解しておきましょう。

SNS広告は代理店に任せるべき?こんな企業におすすめ

SNS広告は少額からでも始められる手軽な手法ですが、戦略設計・クリエイティブ制作・効果検証までを一貫して行うには相応の知識とリソースが必要です。

以下のような企業には、運用代行のご利用をおすすめします。

  • 社内にSNS広告に詳しい人材がいない
  • 広告を出しているが、成果が見えにくい
  • バナー・動画などのクリエイティブ制作が苦手
  • 本業に集中しながら、広告の成果も上げたい

SNS広告を“なんとなく出す”のではなく、成果にこだわって運用したいなら、プロとの連携が重要です。

BEASTARの一部実績をご紹介

弊社では、SNS広告を含むさまざまなWeb広告の配信をサポート。
的確なターゲティングとPDCA運用で広告効果を最大化し、成果を生み出します。

【実績例】

SNS広告の種類クライアントの業種結果
Google広告ジム運営問合せ数200%アップ
Yahoo!広告フォトスタジオ運営問合せ数150%アップ
Instagram広告アパレルフォロワー3,000人獲得
Instagram広告化粧品フォロワー2,000人獲得、売上50%アップ
X(旧Twitter)広告アパレルメーカーフォロワー100,000人獲得
X(旧Twitter)広告金融関連見込み顧客獲得300%増加
LINE広告行政ふるさと納税寄附250%増加
YouTube広告フィットネスチャンネル登録者500人増加
YouTube広告アーティスト視聴回数400万回獲得、視聴単価0.3円で運用

より詳しい実績を知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。
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まとめ|ビジネスの新たな可能性を拓くSNS広告

SNS広告は、これまでのオーガニック投稿や他の広告配信では出会えなかった層に商品・サービスの魅力を届けてくれる大きなチャンスを秘めています。
InstagramやX、TikTokなど、各媒体にはそれぞれの得意分野がありますが、成功のカギは自社の「目的」と「ターゲット」に合わせて、最適な媒体を選ぶことです。

「SNS広告の基本はわかった。でも、どの媒体を選び、どんなクリエイティブを作れば成果が出るのか、自社だけで判断するのはやっぱり難しい…」

「自社にSNS広告が有効か、一度プロに相談してみたい」
「何から始めればいいか、具体的なアドバイスが欲しい」
「最初の第一歩でつまずきたくない…」

この記事を読んでそう感じられたなら、ぜひ一度BEASTARへご相談ください。
貴社のビジネスの新たな可能性を拓く最適な広告戦略を、私たちが一緒に考えます。

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