Instagramは、今やビジネスにおいて欠かせないマーケティングツールです。
しかし、「フィード投稿」と「リール動画」、この2つの主要な投稿形式の違いを正確に理解し、効果的に使い分けられているでしょうか?

「フィードはリーチが伸びにくいって聞くけど、本当にそう?」
「リールは再生回数が多いけど、売上には繋がりにくいって本当?」
「結局どちらに力を入れるべきなの?」

このような疑問をお持ちの企業担当者様も多いのではないでしょうか。
実は、フィードとリールにはそれぞれ異なる特性があり、ターゲットや目的に応じて使い分けることで、Instagram運用の成果を大きく変えることができます。

この記事では、Instagramのフィードとリールの違いを初心者の方にも分かりやすく解説。
それぞれの特徴やメリット・デメリット、リーチの質やエンゲージメントの観点から見た効果的な使い分けのコツを具体的にご紹介します。

Instagramフィードとリールの基本知識

まずは、Instagramのフィード投稿とリール動画がそれぞれどのようなものか、基本的な特徴を知っておきましょう。

項目フィード投稿リール投稿
主な表示場所タイムライン、プロフィール、発見タブリール専用フィード、発見タブ、タイムライン
主なリーチ先フォロワー、顕在層フォロワー外、潜在層
リーチの伸びやすさ低い(広告や拡散施策が必要)高い(アルゴリズムで拡散されやすい)
エンゲージメント率高め低め
CV(購入・問い合わせ)つながりやすいつながりにくい
向いている目的商品理解、顧客育成認知拡大、新規フォロワー獲得

フィード投稿とは?

フィード投稿は、写真や動画を中心とした投稿形式です。
写真を1枚ずつ、あるいは写真・動画をカルーセル(スライド)形式で最大20枚までまとめて投稿できます。

  • 表示場所:主にフォロワーのホームフィード、プロフィールグリッド、発見タブなど
  • コンテンツ形式:静止画(写真)、動画(最長60秒)

フォロワーを中心にリーチし、すでにブランドや商品に関心を持っている顕在層に届きやすい傾向があります。
そのため、エンゲージメント(いいね・保存・コメント)やCV(購入・問い合わせ)につながりやすいのが特徴です。

じっくり見てもらいやすく、詳細な情報伝達に適しています。
アカウントのプロフィールを訪れたユーザーに一貫性を伝える役割があり、ブランドの世界観構築にも役立ちます。

ただし、リーチを急激に拡大する力は弱く、フォロワー外に届けるには広告や発見タブへの露出が必要です。

リール動画とは?

リール動画は、Instagram内で楽しめる縦長動画コンテンツです。
音楽やエフェクト、テキストなどを加えて、視覚的に魅力的な動画を作成できます。

  • 表示場所:ホームフィード、プロフィールグリッド、発見タブ、リールタブなど
  • コンテンツ形式:最長180秒(3分)の短尺動画

リールにはTikTokと同じようなレコメンド機能(おすすめ機能)があり、拡散力が高い点が特徴です。
フォロワー以外の潜在層にも強力にリーチできるため、再生回数(リーチ数)が伸びやすく、認知拡大や新規フォロワー獲得に適しています。

一方で、リーチが広がる分、商品やサービスに直結する関心度の低い層も多く含まれるため、エンゲージメント率やCV率は低めになる傾向があります。
スワイプで次々とコンテンツを視聴できる仕様になっているので、ユーザーの指を止められる動画編集スキルが必要です。

フィードとリールの「違い」を比較

「リールは再生数が伸びるのに、問い合わせが増えない」
「フィードはエンゲージメントが高いけど、リーチが頭打ち」
「どちらを優先すべきかわからない」

これらのお悩みは、フィードとリールの違いを理解しないまま運用していることが原因です。
上手に使い分けることでInstagram運用の効果を最大化できます。

フィードとリールの主な違いは次の4点です。

1.リーチと拡散力の違い

フィード投稿は、フォロワーやニーズが明確で特定のワードを積極的に検索しているユーザー(顕在層)にリーチします。
非フォロワーや潜在層への拡散力はリールに比べて限定的ですが、発見タブからの流入も期待できます。既存のフォロワーとの関係性を深めるのに適しています。

一方でリール動画は、非フォロワーや潜在層への拡散力が非常に高いのが特徴です。
発見タブやリールタブで優先的に表示されるため、新規ユーザーにリーチしやすい傾向があります。
昨今のショート動画ニーズの高まりに伴ってInstagramが推奨している形式であり、アルゴリズムによって積極的にプッシュされます。

2.ユーザー体験とコンテンツ消費の違い

フィード投稿はユーザーが自分のペースでスクロールし、興味のある投稿をじっくり見ることができます。
キャプションを読んで情報を深掘りしたり、複数枚の画像をスライドして見たりと、能動的なコンテンツ消費が特徴です。

一方のリール動画は、自動再生されるため、ユーザーは次々と動画を視聴します。
短時間で多くの情報やエンターテイメントを消費する傾向があり、視覚的・聴覚的なインパクトが重視されます。

面白くない/有益でなければすぐにスキップ(上にスワイプ)されてしまうので、冒頭で引きつける工夫や離脱を防ぐ構成が必要です。

3.適したコンテンツ内容の違い

フィード投稿は詳しい情報提供やじっくり読ませたいコンテンツに適しています。
例えば、

  • ハウツー
  • 商品・サービスの具体的な説明
  • ブランドの世界観を伝える写真
  • ブログ記事の要約

などが挙げられます。
保存やシェアを促すことで、後から見返してもらいやすくなります。

一方のリール動画は、トレンドの音源を使った短時間でインパクトを与えるコンテンツ、視覚的に訴えかけるコンテンツに適しています。
例えば、

  • 商品の使用イメージ
  • 舞台裏
  • Before/After
  • Q&A
  • エンターテイメント性の高い動画

などが挙げられます。
新規層への認知拡大や、ブランドへの親近感を高めるのに効果的です。

4.期待できる効果の違い

フィード投稿では、リーチ数はリールに比べて伸びにくい傾向にありますが、すでに貴社に興味を持っているフォロワーや、特定のハッシュタグで検索している顕在層にリーチしやすいです。

そのため、コンテンツへの関心度が高く、エンゲージメント(いいね、コメント、保存)やプロフィールへの遷移、ウェブサイトへの誘導に繋がりやすい傾向があります。
投稿内容をじっくり見てもらえるため、深い理解を促しやすく、購買意欲の向上や問い合わせなどの具体的な行動・CV(コンバージョン)に繋がりやすいです。

また、保存数が多い投稿は、後から見返される可能性も高く、長期的な関係構築にも貢献します。

一方でリール動画は、非常に高いリーチ数を獲得しやすいですが、その中には貴社にまだ興味がない潜在層も多く含まれます。
そのため、再生回数が多くても、エンゲージメント率(いいね、コメント、保存)やCVに直接繋がりにくい場合があり、いわゆる「見られているだけ」の状態になりやすい傾向があります。

動画が次々と流れていく特性上、ユーザーがじっくり検討する時間が短く、購入や問い合わせなどの具体的な行動に繋がるまでのハードルはフィードに比べて高いことがあります。

しかし、認知拡大やブランドの親近感醸成には非常に効果的です。

フィードとリールの効果的な使い分け方

フィードとリールの違いを理解した上で、貴社のInstagram運用目的を達成するために、どのように使い分ければ良いのでしょうか。
具体的な使い分けのコツをご紹介します。

認知拡大・新規フォロワー獲得を狙うなら「リール」

認知拡大や新規フォロワーの獲得を狙うなら、流行の音源やエフェクトを活用し、短時間で引きつける動画を作成しましょう。
発見タブやリールタブからの流入を最大化し、アカウントの存在を多くの人に知ってもらうことを目指します。

【コンテンツ例】

  • 商品の魅力が瞬時に伝わる短い紹介動画
  • 新商品のティザー動画
  • ブランドの世界観を伝えるショートムービー
  • サービス利用のBefore/After
  • 企業のユニークな文化や日常の切り抜き
  • トレンドのチャレンジ動画 など

購買・問い合わせなどCVを重視するなら「フィード」

CVを狙ったり、信頼感を醸成したいなら、「フィード」が適しています。

商品やサービスの詳細な情報、利用シーン、お客様の声などを多角的かつ丁寧に伝える投稿を作成しましょう。
キャプションで画像・動画だけでは伝わらない情報を補足し、保存やウェブサイトへの誘導を促します。
すでに興味を持っている顕在層の購買意欲を高めることや、フォロワーのファン化を目指します。

【コンテンツ例】

  • 新商品の詳細な機能説明
  • お客様の成功事例や導入事例
  • ハウツーやQ&A形式で課題解決に繋がる情報
  • イベント告知やセミナー案内 など

両方を組み合わせたハイブリッド戦略

フィードとリールそれぞれの強みを活かし、相互に補完し合うことで、より大きな成果を目指せます。

リールで「知ってもらい」、フィードで「深く理解してもらう」。
この流れを意識して両者を組み合わせれば、Instagram運用全体の成果が高まります。

  • リールで認知拡大 → フィードで詳細情報提供
    リールで興味を持ったユーザーをプロフィールに誘導し、フィード投稿でさらに深い情報を提供してエンゲージメントを高めます。
  • フィードで既存フォロワーを育成 → リールで新規層にアプローチ
    既存フォロワーにはフィードで質の高い情報を提供しつつ、リールで新たな層にアプローチし、フォロワーの増加を図ります。

Instagram運用で成果を出すためのポイント

フィードとリールの使い分けだけでなく、Instagram運用全体で成果を出すためには、いくつかの重要なポイントがあります。

ターゲットと目的を明確にする

誰に何を伝えたいのか、最終的にどのような行動を起こしてほしいのかを明確にすることで、投稿内容や戦略がブレなくなります。

投稿分析と改善を繰り返す

Instagramのインサイト機能を活用し、各投稿のリーチ数、エンゲージメント率、保存数などを定期的に分析しましょう。
どのコンテンツがユーザーに響いたのかを把握し、次の投稿に活かすPDCAサイクルを回すことが重要です。

継続的な投稿とコミュニケーション

Instagram運用は一朝一夕で成果が出るものではありません。
定期的に質の高いコンテンツを投稿し、コメントへの返信やDMでのやり取りなど、フォロワーとのコミュニケーションを積極的に行うことで、エンゲージメントと信頼関係を構築できます。

最新のトレンドとアルゴリズムを理解する

Instagramのアルゴリズムや機能は常に変化しています。
最新のトレンドを把握し、新しい機能を積極的に取り入れることで、より多くのユーザーにリーチし、エンゲージメントを高めることができます。

まとめ|フィードとリールは「目的に合わせた使い分け」がカギ

Instagramのフィード投稿とリール動画は、それぞれ異なる特性と強みを持っています
フィードは顕在層への深い情報提供とCVに、リールは潜在層への認知拡大と高いリーチに効果的です。
これらの違いを理解し、目的やターゲットに合わせて適切に使い分けることが、Instagram運用成功の鍵となります。

本記事でご紹介した使い分けのコツや運用ポイントを参考に、ぜひ貴社のInstagram運用をさらに強化してください。

「フィードとリールをどう組み合わせれば自社の成果につながる?」
「どんな投稿を作れば効率的に顧客を増やせる?」

といった疑問がある場合や専門的なサポートが必要な場合は、ぜひ一度BEASTARへご相談ください。

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