2025.09.10

WebマーケティングやSNS運用に携わる方なら、一度は「Instagram認証バッジ」を目にしたことがあるのではないでしょうか。
アカウント名の横に青いチェックマークが付いている、あのマークです。
「企業アカウントに認証バッジを付けるにはどうすればいいの?」
「申請できる条件や基準は?」
「バッジがあると何が変わるの?」
今回は、このような疑問を持つ企業担当者様へ向けて、Instagram認証バッジの基本から取得するメリット、申請方法や注意点、企業が導入する際のポイントまでを徹底解説します。
Instagramの「認証バッジ」とは?
Instagramの認証バッジとは、そのアカウントが著名人や企業・ブランドの公式アカウントであること、つまり「本物である」ことがInstagram側から認められた証として付与される青いチェックマークです。
偽アカウントによる“なりすまし”を防ぐ役割があり、ユーザーにとっては「信頼できる公式アカウント」であることが一目でわかるので安心感につながります。
日本でも「ユニクロ @uniqlo_jp」、「楽天市場 @rakuten_official」「ソフトバンク @softbank_official」「ANA @ana_japan」など多くの大手企業が認証バッジを活用し、Instagramにおける権威性を確立しています。
サブスク型の「Meta認証」との違い

Instagramの認証バッジには、無料申請型とサブスク型の2パターンがあります。
無料申請型の認証バッジは、元々2014年12月に有名人やグローバルブランドなどの一部アカウントを対象に導入されましたが、その後2018年8月から申請が可能になりました。
その後2023年7月からは、サブスクリプションサービスの「Meta認証(Meta Verified)」が日本でも順次導入され、利用者が認証バッジを取得できるようになりました。
「Meta認証」とは、月額料金を支払うことで認証バッジを含むさまざまな特典(なりすまし対策の強化、優先的なカスタマーサポートなど)を得られるサービスです。
従来の認証バッジとは異なり、著名性や知名度の条件が緩和されており、一般の個人や中小企業でも取得しやすくなっています。
無料申請型は、著名性や報道実績が重視されるため、取得のハードルが高いのが現状です(条件については後述します)。
サブスク型の「Meta認証」の料金
サブスク型の認証バッジの導入については、Meta社より5種類のプランが用意されています。
プラン名 | 月額料金 |
スタンダード(クリエイター向け) | 約2,000円($14.99) |
ビジネススタンダード | 約2,000円($14.99) |
ビジネスプラス | 約6,000円($44.99) |
ビジネスプレミアム | 約16,000円 ($119.99) |
ビジネスマックス | 約47,000円 ($349.99) |
サブスク型の認証バッジは、アカウントの規模や運用状況に応じてMeta側が最適なプランを提示し、その中からのみ選択が可能となっています。
提示外のプランを交渉によって選ぶことは原則できません。
契約後にプラン変更は可能ですが、必ずしも下位プランへ移行できるとは限らず、確約はされていません。
プランによって特典内容が異なり、例えば「ビジネスプラス」だと、
- 拡張プロフィール
住所やプロフィールを最大3件まで追加できます。
複数店舗・系列ブランドを1つの公式アカウントでまとめられるので、ユーザーが最寄り店舗や関連サービスをすぐに見つけられます。 - リール動画内リンク
リール投稿に「来店予約ページ」や「キャンペーンページ」などのリンクを月2本まで直接挿入できます。
各プランについて詳しくはMeta公式サイトをご確認ください。
「認証バッジ」の注意点
認証バッジの申請後は、ユーザー名(@〇〇 の部分)が変更できなくなり、 アイコン写真やアカウント名の変更に一部制限がかかります。
変更を短スパンで行うと、バッチ剥奪につながるため要注意です。

また、Meta認証はもともと、「利用資格を満たす個人」or「プロフェッショナルプロフィール利用のクリエイター」アカウントのみ申請可能となっており、2025年9月現在、段階的にビジネスアカウントでの申請も可能になっている状況です。
企業アカウントの場合、すぐに申請が出来ずに「待機リスト」に登録するように誘導されるケースも散見されています。
待機リストに登録しておくと、利用資格がある場合は利用可能になった時点で通知が届く仕組みになっています。
資格がない場合は申請に進むことはできません。
企業が認証バッジを取得するメリット
Instagramの「認証バッジ」は企業アカウントにとってさまざまなメリットがあります。
- なりすましを防止できる
- 信頼性やブランドイメージの向上になる
- 検索やコメントでの視認性が上がる
- 凍結リスクが下がる
- 優先的なサポートを受けられる
それぞれ詳しく解説します。
なりすまし防止
企業や著名人のアカウントになりすまし、ユーザーを騙したり、誤った情報を拡散したりする悪質なアカウントは後を絶ちません。
認証バッジは、このようななりすましアカウントと本物のアカウントを明確に区別する最も効果的な手段です。
ユーザーは認証バッジの有無を確認するだけで、公式アカウントを容易に識別でき、偽アカウントによる被害(誤情報や詐欺など)を未然に防ぐことができます。
企業側も、ブランドの評判が不当に傷つけられるリスクを低減し、顧客の混乱を防ぐことができます。
信頼性やブランドイメージの工場
認証バッジは、Instagramが公式にそのアカウントを「本物」と認めた証です。
これにより、ユーザーはアカウントの信頼性を瞬時に判断でき、安心してコンテンツを閲覧したり、企業アカウントとの交流を図ったりすることができます。
特に、偽アカウントや詐欺が横行するSNSの世界において、この「公式」というお墨付きは、ブランドイメージを大きく向上させ、ユーザーからの信用を勝ち取る上で極めて重要です。
企業が発信する情報やキャンペーンに対するユーザーの信頼度が高まることで、エンゲージメント率の向上や、購買行動への繋がりも期待できます。
検索やコメントでの視認性アップ
Instagramのアルゴリズムは、ユーザーにとって価値のある、信頼性の高いコンテンツやアカウントを優先的に表示する傾向があります。
認証バッジを持つアカウントは、その信頼性がInstagramによって保証されているため、検索結果や「発見」タブなどのレコメンデーションにおいて、より上位に表示されやすくなると言われています。
※アルゴリズム上の優遇が保証されているわけではありません。
また、検索結果やコメント欄、DMなどで青いバッジが表示されるため、視覚的にもユーザーの目に止まりやすくなります。
認証バッジが付いていることで、「人気がある」「影響力がある」という印象を与えることもできるでしょう。
これにより、潜在的な顧客やフォロワーにアカウント・投稿が発見される機会が増え、認知度向上に大きく貢献します。
凍結リスクの低下
昨今、Instagramでは、不正検知やアルゴリズム変更により、公式アカウントであっても誤って認識・凍結されてしまうケースが増えています。
アカウント凍結が発生すると、
- 顧客との接点が突然失われる
- 広告・投稿の成果が不安定化する
- ブランドイメージの毀損につながる
- 売上が落ちる
などの大きなリスクを抱えることになります。
凍結対策としても認証バッジの導入が有効です。
優先的なサポートアクセス
アカウント乗っ取りなどの問題発生時には、一般ユーザーよりも手厚いサポートを受けられるため、運用上の安心感を高めることができます。
Instagram認証バッジ(無料)の取得条件

Instagramの認証バッジは、すべてのアカウントに付与されるわけではありません。
Instagramが定める厳格な条件を満たす必要があります。
本物である:実在する企業・団体であること
最も基本的な条件は、アカウントが実在する個人、法人、または団体を表していることです。
申請時には、企業の場合は登記簿謄本、納税申告書、最近の公共料金領収書など、法的に実在を証明できる書類の提出が求められます。
個人(著名人など)の場合は、運転免許証やパスポートなどの公的身分証明書が必要です。
Instagram側は提出された書類とプロフィール情報を照合し、アカウントの真正性を厳しくチェックします。
唯一である:原則1アカウントのみ
認証バッジは、原則として1つの個人またはブランドにつき1つのアカウントにのみ付与されます。
これは、同じエンティティが複数の公式アカウントを持つことによるユーザーの混乱を防ぐためです。
言語別のアカウントや特定の地域に特化したアカウントなど、正当な理由がある場合は例外的に複数のアカウントが認証されることもありますが、一般的な企業アカウントの場合はメインとなる公式アカウントが認証の対象となります。
完全である:公開アカウント、プロフィール情報、投稿
認証を申請するアカウントは、以下の条件を満たす「完全な」状態である必要があります。
- 公開アカウントであること
プライベート設定のアカウントは認証の対象外です。 - プロフィールが完璧であること
プロフィール写真、自己紹介文、ウェブサイトへのリンクなど、すべてのプロフィール情報が適切に設定されている必要があります。
特に、自己紹介文にはブランドや企業の概要、提供サービスなどを明確に記載することが推奨されます。 - 少なくとも1件以上の投稿があること
アカウントがアクティブであり、コンテンツが投稿されていることが求められます。
Instagramがユーザーに提供する情報が十分であり、アカウントが継続的に運用されていることを確認するために重要です。
有名である:広く認知されていること
認証バッジ取得の最も高いハードルとなるのが、この「有名である」という条件です。
アカウントが広く認知されており、多くの人々が関心を持って検索したりフォローする対象であることが求められます。
Instagramは、以下の要素を総合的に判断して「有名性」を評価します。
- メディアでの報道実績
権威あるニュースメディアや出版物、業界誌などで取り上げられた実績が重視されます。
有料の広告記事や自己発信のみのコンテンツは評価の対象外となるため注意が必要です。
プレスリリースを通じてメディア露出を増やす戦略が有効です。 - 検索数
Googleなどの検索エンジンで、そのブランド名や個人名が頻繁に検索されているかどうかも判断材料となります。 - SNSやWebサイトでの露出
Instagram以外のSNSプラットフォーム(X、Facebook、YouTubeなど)や信頼性の高い情報源で、そのブランドや個人が言及されているかどうかも考慮されます。 - フォロワー数
フォロワー数自体が直接的な条件ではありませんが、多くのフォロワーを持つことは「有名性」を示す間接的な証拠となります。
Instagram認証バッジの申請方法

認証バッジの申請は、以下の手順で進めます。
- Instagramアプリのプロフィールページにアクセス
まず、認証を希望する企業アカウントのプロフィールページを開きます。 - メニューアイコンをタップ
プロフィールページの右上にある三本線のメニューアイコンをタップし、メニューを開きます。 - 「プロフェッショナル向け」の下の「プロフィールの認証を受ける」をタップ
- 画面の指示に沿って必要な情報を入力
氏名の入力や、必要な形式の本人確認書類などを提供します。 - 「送信」をタップ
申請後、Instagramからの審査結果は、通常30日以内にアプリ内の「アクティビティ」に通知されます。
サブスク型の場合は、アカウントの設定画面から手続きを行えば、すぐに定期購入が可能になり即日加入が可能です。
申請が却下された場合の対処法と再申請のポイント
Instagram認証バッジの申請は、一度で承認されるとは限りません。
一般的な却下理由としては以下の点が挙げられます。
- フォームの入力ミスや情報の不備
申請フォームに誤った情報を入力したり、必要な項目が未記入であったりする場合です。 - 提出書類の不備
提出された本人確認書類や法人証明書類が不鮮明であったり、有効期限が切れていたり、Instagramの要件を満たしていない場合です。
また、PDFやWordファイルなど、画像形式以外で提出した場合も却下の対象となります。 - 申請条件を満たしていないアカウントと判断された
最も多い理由のひとつで、特に「有名である」という条件を満たしていないと判断されるケースが多く見られます。 - 規約違反
Instagramのコミュニティガイドラインや利用規約に違反する行為がアカウントに見られる場合も、認証は却下されます。
申請が却下された場合でも、30日経過すれば再申請が可能です。
まとめ|企業にとって認証バッジは「信頼の証」
Instagram認証バッジは、単なるマークではなく企業ブランドの信頼性を高める強力なツールです。
ただし取得には一定のハードルがあり、戦略的なSNS運用とメディア露出が不可欠です。
「認証バッジを取得したいけど、何から始めればいいかわからない」
「自社のInstagramを強化して、信頼性を高めたい」
「SNS運用や広告も含めて、プロに相談したい」
そうお考えの企業担当者様は、ぜひ一度BEASTARへご相談ください。
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