テキスト中心のTwitter、写真中心のInstagramに対し、TikTokは動画がメイン。ユーザーの平均年齢は34歳を超えており、今や10代・20代の若年層だけではなく幅広いユーザーにアプローチできるSNSとなっています。

2021年には「TikTok売れ」というワードがトレンドに。TikTokの動画をきっかけにお菓子が10万個完売したり、小説の重版が決定したりと、企業にとっても見逃せないプラットフォームへと成長しました。

本記事では、TikTokの運用を検討している企業担当者様に向けて、他SNSと比べたTikTokのメリットやデメリットを紹介します。

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目次
  1. 企業がTikTokを運用する6つのメリット
  2. 企業がTikTokを運用する3つのデメリット
  3. まとめ

企業がTikTokを運用する6つのメリット

TikTokは他のSNSと同じように、いいね・コメント・ライブ配信などを通じて一般ユーザーと気軽にコミュニケーションを取れる点が魅力です。広告配信では分からないユーザーの意見や反応を知り、マーケティングに活かすこともできるでしょう。

また、広告と違いアカウントの開設・運営にコストがかかりません。投稿した動画のインサイトを見れる『ビジネスアカウント』の利用も無料です。

では、Twitter・Instagram・FacebookといったSNSと比較して、他にどのようなメリットがあるのでしょうか。
まずはTikTokならではのメリットを解説します。

ハイクオリティな動画が簡単に作れる

TikTokは最長10分までのフルスクリーン動画を投稿できるSNS。アプリ上で動画の撮影→編集→配信が可能です。特別な動画作成のスキルがなくても、アプリ内の豊富なエフェクトや楽曲を使用すれば、誰でもクオリティの高い動画を作れます。

いわゆる“動画のテンプレート”が用意されているため、企画や構成を考える労力をかけずに気軽に始められるところが◎ボタンひとつでスピードを変えたり、字幕を入れたりと、直感的に操作できて分かりやすいです。

YouTubeやInstagramなど他のSNSにも動画を投稿することはできますが、TikTokはアプリ内ですべて完結できる点が特徴。別の動画編集ソフトをダウンロードする必要はありません。もちろん、慣れてきたら動画編集アプリを併用し、より動画の質を高めたりオリジナリティを出したりするのもいいでしょう。

フォロワーが少なくても伸びる可能性がある

TikTokは「投稿すれば必ず100人~500人程度のユーザーに表示される」と言われており、フォロワーが少ない段階でも新規ユーザーにリーチしやすい点が特徴です。通常、他のSNSでは投稿したコンテンツはフォロワーのタイムラインにのみ表示されます。

ユーザーの積極的なアクション(検索など)から流入する場合もありますが、フォロワー数が少ない段階では投稿が評価されにくく、フォロワー外のユーザーに届きにくい傾向にあります。一方、TikTokはアプリを起動すると、まずレコメンド画面が表示される仕組みです。

レコメンド画面には、アルゴリズムに基づいて選ばれたおすすめの動画が自動でホーム画面に表示されます。このレコメンド機能において、フォロワー数や過去に投稿した動画の数値は加味されません。

対象の動画がユーザーの趣味嗜好にマッチしており、良い反応を得られる内容であれば拡散されます。1本の動画を起点に認知を拡大できる可能性が高い、いわゆる“バズ”を狙いやすいSNSなのです。

競合が比較的少ない

TikTokは他のSNSよりも新しく、利用している企業が比較的少ないため、先行者利益を獲得するチャンス。競合アカウントの多いTwitterやInstagramよりも少ないリソースで運用できます。

今後もユーザー数が伸びていくことが予想されるなか、早めにTikTokマーケティングに着手する必要があるでしょう。特に、コスメ・アパレル・飲食・不動産などTikTokと親和性の高いビジネスだと参入している企業が増えているため、積極的な運用が求められます。

企業アカウントが避けられにくい

TikTokは全画面に動画が表示されるため、コンテンツ自体に注目が集まりやすいです。「だれが投稿しているか」よりも「どんな投稿か」が意識されるので、企業アカウントの投稿が一般ユーザーの投稿に馴染みやすいと言えます。

企業のPR色を抑え、TikTokウケするようなコンテンツを作れば、企業アカウントでも拡散される可能性が高いです。TikTokは楽曲やハッシュタグ、ダンスなどのトレンドの移り変わりが激しいSNS。その時々のトレンドを上手く取り入れた動画を作りましょう。

ヘビーユーザーが多い

App Apeの過去の調査によると、1日あたりの平均起動回数がTwitter15.5回に対し、TikTokは約3倍の43.4回であることが分かりました。また、TikTok Adsの発表によると1日あたりの平均視聴時間は42分。約160本~180本の動画を見ている計算になります。

また、TikTokは画面をスワイプ操作しなければ同じ動画がループ再生される仕様です。ユーザーが自分で操作してコンテンツを切り替える必要があるため、YouTubeのように何か他のことをしながら動画を見る“ながら見”が少ないと考えられます。

TikTokにはヘビーユーザーが多く、より企業アカウントを運用する意味があると言えるでしょう。

引用:App Ape Lab.
引用:TikTok for Business

海外のユーザーにもアプローチできる

TikTokはTwitterやFacebookと違い、視覚的な訴求が得意です。言語障壁が低く、世界中にいる10億人以上のTikTokユーザーに向けて情報を発信できます。

海外のユーザーにアプローチするためには、外国語のハッシュタグや海外のトレンドを上手く取り入れる必要があるでしょう。

企業がTikTokを運用する3つのデメリット

上記で紹介したメリットを踏まえ、TikTokの運用に着手する企業が増えています。しかし、すべての企業がTikTokマーケティングに成功しているわけではありません。デメリットも知ったうえで、自社に合っているかどうかを判断してくださいね。

手間と時間がかかる

TikTokは0円で始められるSNS。経済的コストはかかりませんが、時間的コストや人的コストは発生します。クオリティの低い動画では良い反応を得られないため、クリエイティブ性が高く、かつオリジナル要素もある質の高い動画を作成することが大切です。

動画の再生数を伸ばしたり、フォロワーを増やしたりするためには、工数を割いて運用に取り組まなければなりません。TikTokに限らず、SNSマーケティングは一定の効果が出るまでに時間がかかるものです。定期的な投稿を続け、その結果を元に次の投稿に活かすといったPDCAサイクルを回す必要があります。

短期間で「売上を伸ばす」「採用につなげる」などの結果を出したいなら、広告運用やインフルエンサーマーケティングなど別の方法も検討しましょう。

売上に直結するわけではない

TikTokに投稿した動画がバズったからといって、すぐに売上につながるわけではありません。再生回数が伸びる→アカウントを知る→フォロワーになる…という過程をたどり、徐々に企業への印象が良くなったり、商品・サービスが認知されていったりと、ゆっくり親和性が高まっていくものです。

集めたユーザーを逃さないために、TikTokのプロフィールに他SNSやWebサイトを設定して導線を作るのはもちろん、誘導できるような動画の内容を考える必要があります。

ただし、記事冒頭で触れたような「TikTok売れ」という現象が起きる場合も。インフルエンサーの活用など通常の運用以外の施策と組み合わせることで、TikTokきっかけのヒット商品が生まれる可能性があります。

炎上するリスクがある

TikTokのデメリットとして、炎上の可能性が挙げられます。他ユーザーと差別化するために尖った内容の動画を投稿する行為は、企業アカウントにおいては推奨できません。

TikTokで炎上してしまうと、企業イメージの悪化や売上の低下につながるケースがあります。批判が集まり通常業務に支障をきたす恐れもあるでしょう。

・運用のルールやコンセプトを定める
・チェック体制を作る
・TikTok担当者を複数人にする
・他企業の炎上事例を知る

など、炎上対策をしっかりと行ってください。

まとめ

TikTokは動画を通じて一般消費者にアプローチできるSNSです。企業の戦略とTikTokマーケティングは切っても切れない関係になっています。まだTikTokを活用できていない企業は、この機会に運用を始めてみてはいかがでしょうか。

「TikTokの運用をプロに相談したい」「TikTokでバズる動画を作りたい」とお考えの企業担当者様は、まずはBEASTARまでお気軽にお問い合わせください。